4.名取市 
 
閖上(ゆりあげ)地区の復興を中心にお話を聞くことができた。

↓ 名取市役所
名取市役所
行政の震災復興の対応として、震災復興部を新設。
部の組織として生活再建支援課を設置。
その下に
・仮設住宅管理班・生活支援給付班・生活再建支援班。

更に復興まちづくり課として
・区画整理班・移転整備班・復興住宅班を置いた。
 
議会の対応として、常任委員会を4から2に再編。
21人の全議員が参加する災害復興特別委員会を新たに設置。
災害復興に向けて迅速な協議を図っているそうである。
お邪魔した時にはたまたま特別委員会が開かれており、
傍聴を希望したが断られてしまった。
 
震災復興部にお邪魔した時に傍聴を断られた理由が解った。

閖上地区では区画整理によるまちの再建を予定し、
住宅が込み入っていない被災地については高台移転を基本方針としている。

計画策定段階から市民の意見を聞きながら進めてきたが、
最近、具体案を発表したところ異論が続出。
計画自体が空中分解する恐れさえあるそうだ。
その状況では他市からの議員の傍聴は断られてもいたしかたない。
 
5千人が暮らしていた閖上地区では亡くなった方も多く、
相続の問題が浮上。
地震により土地が動いており、境界が定まらない。
などの個別の意見が寄せられている段階だそうである。
 
区画整理による再開発を行えば、
相続などの手続きも行政が手伝う事が出来るし、
境界確定も登記の面積で進めながら、
再建した後に新たに確定できるので、
住民にとっても有効な手法としているが、
個別の事情によりなかなか進展しないそうである。

また、名取市では組合施工の区画整理はあったものの、
行政による直接区画整理事業の経験が無いそうで、
そうした不慣れな点も
問題解決に時間を要する一因かもしれない。
とは担当者のお話でした。
 
総務課長からは
市原市からの職員派遣に対しての感謝の言葉と
その後のメンタルケアまで心配される気配りを頂き、
現在も県から16人、名取市の臨時雇用17人という実情を伺った。
また市民の意識として
「災害の記憶が風化してきたように感じる」という事も伺い、
災害復興に向かう行政運営の難しさを垣間見た感じである。


東日本大震災の早期の復興を祈ると共に、
市原市も震災被害を教訓として、
防災、減災に平時から取り組む必要を強く感じた。

ゆりあげ慰霊塔
↑ ゆりあげ地区の慰霊塔の高台から。

5千人が暮らした街も一瞬で消えてしまった。